第8話『”お菓子か破壊か?”破壊者deハロウィン・当日編』15

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台所で入り婿が悲嘆に暮れていようとお構いなく
ルカ様の演奏はなお続いておりました。

この御方、一度弾き始めると
文字通り
ぶっ倒れるまで演奏を止めないので(実話)
少々困りモノです…。
ジル様は、引き続きチェスに夢中です。
なんと言うか…

まるっきり放置されてますね。(>客)

これだから王族はよお…

ア「……どうやらこれ以上の収穫は望め無そうだ。
  そろそろ撤退するぞ」
ユ「なんだ、もう帰るのか?」

破壊者二人が、作戦会議に入る中……。
ジル様がおもむろに立ち上がりました!

お、ようやく客をもてなす気になったのか…?
ワクワクしながら見守るプレイヤーを尻目に……
真っ直ぐその場を立ち去るジル様。

あれ…?
ああ、眠かったんですね☆

……この御方は…どこまでも…。
その直後、叩きつけるような鍵盤の音とともに、
ルカ様がフラフラと立ち上がりました。
案の定、
精根尽き果てた模様です……。

毎回、命削って演奏しすぎですよ!
ル「眩暈がする……」

そりゃするでしょうとも。
ル「疲れた……」

そりゃ疲れもしますよ。
ル「疲れたと言っている!

ああもう世話のかかる!
疲れたならさっさと寝ればいいでしょうに!
ワガママな皇子の要求が止まないので、
仕方なくコマンド命令で眠らせてあげました……。

もうやだ、王族…。
さて、ひとり残された入り婿ジョウイ。
まだウロウロしていた人外に再び絡まれてます。

ユ「おお、こんなところに居たか」
ジョ「な・なんでしょう…」
ユ「そろそろ帰るから、挨拶にきてやったぞ!」
ジョ「
!!

朗報です!
ジョ「そ・それは残念です。
   本当です。
本当に残念なんですよ?
   ああ…そうですか。帰ってく…しまうんですか。そうですか!」
ユ「な・なんだ貴様!」

喜びのあまり、やや興奮気味のジョウイ。
人外も少々押され気味です。
ユ(そうか、俺様が帰るのがそこまで名残惜しいか…!)
ジョ(これでやっと…休める!)

意志の疎通は今ひとつですが
お互いすっかりご機嫌です。
ア「ユーバー、急げ。まだ一軒残ってるんだ」
ユ「フン、せわしない奴だ」
ユ「ではまたな!」
ジョ「……はい、また……」

内心
二度と来るなくらい思っていそうですが
気遣いの人ジョウイ、勿論言葉には出しません。
気苦労の絶えない同居人は床に付き、迷惑な客も帰り、
ようやっとジョウイにも安眠の時間が訪れました。

ジョ「ちょっと…疲れた…かな」

シム時間にして
深夜2時。
お疲れ様!本当にお疲れ様!
ああもう…
寝相を気にしてられないくらい、疲れ果てていた模様です…

頑張れ!負けるな!入り婿ジョウイ!

>論点がズレたまま、次の家へ続く。